パートナーとの関係を深める【話し合い術】
パートナーとの関係を深める【話し合い術】
熟年離婚の原因は「話し合い不足?」
「話し合いができる関係」
であることは
お互いの理解に欠かせません。
ところが
大切であることはわかっていても
「相手が聞く耳を持たない」
などの理由で
だんだん話し合えない関係になってしまうこともあります。
するとどうなるか。
人によっては
グチっぽくなります。
たとえば
仕事で忙しいご主人に
子どもの教育問題などについて
もっと関与してほしいという場合
それについて話し合おうとします。
が
「オレはお前たちのために働いているんだ。
忙しいんだ」
といわれてしまう。
話さえ聞いてもらえないのか
と 奥さんは
理解者も協力者もいない気持ちで
ひとり頑張る。
そのうちに
「私ばっかり」
と考えるようになります。
「ばっかり病」に陥ると
グチっぽくなりますし
性格によっては落ち込んでうつ病になったり
相手を恨んで
腹いせ行動に走ったりします。
復讐心が芽生え
「だったら私だって
あっちが困ったときに協力するものか!」
などという気持ちにになったりすることもあります。
そんな気持ちが
関係に溝をつくることになり
たとえば
ご主人が急病で入院した場合など
看病しながら
どこか釈然としない。
心からの愛情で看病していないと
感じたり
イヤミのひとことも
言ってやりたいなんて気持ちになったり…。
「熟年離婚」というと
妻から夫に三行半を下すカタチですが
これは
我慢が積り積もってのものです。
子どもたちのために
今は離婚できない
と我慢した。
忙しく働いたご主人が
退職金をもらったころに
離婚を突きつけるわけです。
これは「苦しみ」からの
復讐心の表れともいえますよね。
大小のさまざまな問題に
二人で向き合うことのできなかった結果で
残念といえば残念です。
熟年離婚も人生
と考えれば問題はないかもしれませんが
波風立つことを恐れず
立ち向かうことで
二人の間の溝が深まるのを
防ぐことができるはずです。
正しい【話し合い】に必要なこと
「話し合いができない」理由で目立つのは
相手がすぐに感情的になるということがあげられます。
ここで大切なのは
こちらが
「あきらめてはいけない」
ということ。
こちらが
「感情的な人に負けない、慣れる」
ということがポイントになってきます。
これを通して
話し合いに持っていくことのできる自分
になることができたら
自分自身も成長するし
相手も成長します。
したがって関係が成長する。
お互いの存在が
よりいっそう価値あるものになるのです。
「そうは思っても いつも失敗するんです」
という方も多い。
話し合うつもりで接近したのに
相手が感情的になるので
こちらも気持ちが乱れて
予定どおりのシナリオに持っていくことに
失敗するのですね。
「なんでいつもそういう顔するの!?」
「どうしていつも最後まで聞いてくれないの!?」
などと言ってしまい
余計にもつれたり
相手が不機嫌になるのが怖くて
顔色を見てしまったり…。
結局
話したかったことが
伝わらないままになってしまうのです。
が ここがポイントです。
そこで
次のような考え方を採用してみてください。
「相手の様子に影響を受けてしまう
自分に問題はないのか」
「その部分こそ私が乗り越えるべき
課題なのではないか」。
ここからの「気づき」が大切です。
「いつもこのパターンで話がこじれる」とか
「相手がこうなると
私も結局ふてくされちゃうのよね」など
いつものマイナスパターンや
悪循環の元に気づくようにします。
相手に
その原因を見出そうとせず
あくまで「自分」が
どこでどう枝分かれすることができたら
今までと違うパターンに持っていけるのか
と考えるわけです。
【話し合えない】理由
「自分が選んだパートナーが
こんなに話し合いができない人だとは思わなかった」
ということはよくあります。
だから 別れを考える
というのも もちろんひとつの選択ですが
そこをなんとか乗り越えたいということであれば
「話し合えない理由」
について
深く考えることが必要です。
話し合いができない人は
「現実と向き合う力がない人」
などと言われることもありますが
社会生活を送る力はあるのですから
現実と向き合う力がない と
ひとことでまとめるのは
少し強引かもしれませんね。
では なにが理由か。
それは 突き詰めて考えると
「自分自身の感情を
受け止める力がない、あるいは低い」
ということだと
私は考えています。
私は その
「感情を受容する力」のことを
「感情免疫力」
と呼んでおり
その力を高めることを提唱しています。
話し合いができない人というのは
「話している最中になりつつある気持ちへの
免疫力が低い」。
要するに
心が恐れで一杯になってくるのです。
つまり問題は
その人自身にあります。
けれども
それに気づいていない。
なので
「だから何が言いたいんだ!」
などと
怒鳴りだしたりするわけです。
こちらは
相手を責めるつもりなどないのに
相手が勝手に
「攻め入られる」
ととらえて
そのうえ先回りして
攻撃してこようとする。
だから
こちらも唖然としたり
逆ギレしたりしてしまうことがあるのですね。
このあたりまでは
観察済みの人も少なくないでしょう。
また
本人もうすうすその部分を
わかっていたりする。
わかっているだけに
そこで相手から
「あなたは自分と向き合おうとしない
弱い人よ」
なんて言われたら
もう心は傷つき
どうしていいかわからなくなる。
それで話し合いどころではなくなる。
お膳をひっくり返して
茶碗を割るということはなくても
話し合いは乱暴なカタチで
物別れになるわけです。
感情のコントロールが 正しい【話し合い】を生む
目の前の人が感情的になったら
「穏やかでいられない」
のは自然なことです。
しかし
ここで今度は自分自身の
「感情免疫力」
について感じ取ってみることにします。
「私は 穏やかに話し合おうとして
話はじめたところ
この人は感情的になっているようだ。
それを見て取った私の気持ちも
今 動揺しつつある」
と こんなふうに
冷静な自己観察が可能なレベルまで
自分の意識を高めることができたら
鬼に金棒です。
これができるようになりたいと思う人は
「まず深呼吸」。
深呼吸する習慣をつけてください。
私たち人間は
生きている限り呼吸はしているものです。
が 深呼吸しようとするには
「意識」が必要ですよね。
話し合いの最中に
相手が感情的になったとき
こちらが正しい対処をするのに必要なのも
意識です。
ところが「ここぞ」というときに
その意識というツールを使いきれない。
だから
「頭ではわかっていたのに
また相手に乗せられた」
ということになる。
深呼吸しようと意識するには
時間も場所もお金も相手もいりません。
今 本を読みながらでも
深呼吸をしてみよう
と意識すれば
することができますよね
(ちょっと深呼吸をしてみてください)。
その調子で
深呼吸を通して
「意識」というツールを鍛えるのです。
相手ではなく
自分が感情的になることが
問題だという人もいるでしょう。
その場合ももちろん
「内観する力づけ」
のファーストステップとして
深呼吸するようにしてください。
深呼吸で「意識する力」
が増してくると
感情的な「お手つき行動」は
俄然少なくなるはずです。